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メインフレームと連携するWebベースの受注システムを構築。
「SystemWalker」と「HULFT」の組み合わせが、安定稼働と維持コスト低減に貢献

コスモ石油株式会社様 導入事例


コスモ石油(株)では、特約店からのオーダーをWebベースで受注する「インターネット受注システム」を構築した。インターネットを通じて収集する受注情報とメインフレーム上の基幹システムとのデータ連携には、セゾン情報システムズが提供するファイル転送ツール「HULFT」を使い、富士通の統合運用管理システム「SystemWalker」のスケジューリングで双方向のファイル転送を10分間隔で実行。SystemWalkerとHULFTの強力な連携により、高信頼性システムの構築に成功した。

[ 2001年4月掲載 ]


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維持コスト削減とサービス向上を目指しシステムをWeb化

酒井 佳代子
コスモ石油(株) 物流管理部 陸運グループ

岸本 真俊
(株)コスモコンピュータセンター 技術サービス部 技術グループ

石油元売業を取り巻く環境は厳しい。「規制緩和によって新規参入が相次ぎ、原油価格が高騰しても店頭での販売価格に反映されない厳しい競争状態が続いています」と、コスモ石油(株)物流管理部陸運グループ酒井佳代子氏は語る。

競争に打ち勝つには、社内の業務効率化によってコストを削減し、顧客サービスの向上も図らなければならない。受注システムのインターネット化は、まさにこの2つの企業戦略に合致するものであった。

「従来の受注システム『CORAS II』は、特約店に受注専用端末を置き、当社のメインフレームにつなぐものでした」(酒井氏)。しかし、専用端末では特約店の情報ニーズに合わなくなった。コスモ石油としても、システムの維持にコストがかかる。

そこで注目したのがインターネットである。Webベースのシステムなら、保守/運用にコストがかからず、特約店はパソコンを他の業務に利用することもできる。

専用システムから、大きな可能性を持つインターネットシステム構築へ。コスモ石油では、3社によるコンペを実施した。

「システム要件の中で重要視したのは、信頼性、可用性、メインフレームとの連携の3点でした」と酒井氏。「このシステムは当社にとっての生命線です。長時間のフル稼働に十分耐えうる信頼性の高さを求めました」(酒井氏)。

コスモ石油は、このプロジェクトのシステムインテグレータとして、富士通ビジネスシステム(FJB)を選んだ。その理由は、FJBが、現行のCORAS IIシステムを構築したSIであり、業務を熟知していたからである。インターネット導入について、投資対効果などを具体的に説明した提案も優れていた。また、これまでのシステムサポートを通じて、高信頼性システムを構築できる実力も証明してきた。

HULFTとSystemWalkerのベストカップルを選定

メインフレーム連携については、既存システムに与える影響が少ないファイル転送を採用することにした。現行システムにおいて、ファイル転送システムのデファクトとも言えるセゾン情報システムズの「HULFT」を利用していたため、新システムでもそのまま採用することになった。HULFTは、ミッションクリティカルなシステムにふさわしい安定した製品であることに加え、FTPなどの簡単なファイル転送ユーティリティでは実現できない複雑な操作を、煩雑な作り込みなしに自動化できるからである。

HULFTの運用に欠かせないスケジューラとしては、富士通の統合運用管理システム「SystemWalker」のスケジューリング管理ソフト「SystemWalker/OperationMGR」を選定した。その理由は4点挙げられる。

第1に、OperationMGRの「間隔起動」という機能を評価した。「本来なら、メインフレームとサーバをリアルタイムで連携するのがベストですが、将来的なシステム変更を考慮し、バッチでの連携としました。しかし、できるだけ情報は短い間隔で更新したい。OperationMGRは、10分間隔でファイル転送をするという設定が可能でした」と構築を担当した(株)コスモコンピュータセンター 技術サービス部 技術グループ岸本真俊氏は語る。

第2に、HULFT連携について豊富な実績があり、短期構築が期待できた。

第3に、Sun Clusterに対応しており、ハードウェアを二重化した信頼性の高いシステム構築ができる。

第4に、監視や異常発生時再起動、スケジュール取消などを自分のパソコンで行うことができ、操作画面もGUIベースだった。

初期画面とオーダー入力画面

メインフレームとDBサーバは10分間隔で双方向のファイル転送

新しい「インターネット受注システム」は、2000年4月に開発に着手し、10月にカットオーバーした。特約店がWebブラウザを使ってオーダーエントリした情報は、コスモ石油のWebサーバ、APサーバを介して、DBサーバに蓄積される。さらにこの情報は、OperationMGRの間隔起動により、10分間隔でメインフレームにファイル転送される。

DBサーバ、APサーバ、Webサーバはすべて二重化。特にDBサーバは、OperationMGRがサポートするSun Clusterで二重化した。マスタ更新においても、アンド条件設定ができるOperationMGRが威力を発揮する。システムの構成上、マスタの更新は、既存データ削除後でないとできない。

そこで、DBサーバのバックアップと既存データの削除、メインフレームからHULFTを使っての更新マスタの配信、OperationMGRはこの両方が完了したことをアンド条件で待ったうえで、更新マスタのDBへの書き込みをキックする。

HULFTを提供している(株)セゾン情報システム HULFT事業部HULFT事業企画部マネージャ庄司勝美氏は「コスモ石油様では、HULFTとSystemWalkerとの親和性の高さを評価し、最も先進的で効果的なシステムを構築されました。 富士通とは、ストレージ分野におけるHULFT-SANとXLデータムーバとの連携発表に続いて、SystemWalkerとの連携を深めることも検討中です。今後も、お客様の最適なシステム環境を提供するために、協業ソリューションを提供していきます」と語る。

インターネット受注システム構成図

システム運用の自動化とサービス向上に成功

インターネット受注システムの構築によって、特約店は、電話で問い合わせなくても、発注情報や出荷時刻をWebブラウザから確認できるようになった。

「ガソリンは、発注の翌日には納品するのが当然になっています。ことに潤滑油は競争が厳しく、納品時刻の回答が遅れるとビジネスチャンスを逃がしてしまうこともあります。この受注システムを使えば、特約店は、タンクローリーが出発した時刻まで自分で確認できます」(酒井氏)。

システムの維持コストも低減できた。アプリケーションをバージョンアップするたびに、特約店にフロッピーディスクを配布する必要はない。サーバ側のプログラムさえ更新すれば、すぐにシステム全体に反映される。

システムの運用管理も、自動化できた。CORAS IIでは、450台の受注専用端末を運用するために、問い合わせ対応などのフォローをする専任者が1人必要だった。

現在では、監視ツールを利用し集中監視しており、パトライトが点滅したときだけ対応すればよいため、常時専任者を置かずに済む。特約店を最大1,200に増やしても、これまでのような大変な管理が発生する心配はなくなったのである。

システム管理者が自分でスケジュール設定ができるようになったのも、効率アップに役立っている。これまでは、特定のジョブ起動を10分遅らせたいといったときに、いちいちメインフレームのオペレータにスケジュール変更を依頼する必要があった。OperationMGRなら、わかりやすい操作画面を使って、管理者が自分で簡単に設定変更できる。

「2つの優れたミドルウェアを選んだのがよかったのか、Webを使ったシステムが、ここまで安定稼働するとは驚きです」と岸本氏は声を弾ませる。HULFTとSystemWalkerの強力な連携は、ミッションクリティカルなシステムに高度な信頼性と可用性をもたらし、コスモ石油の「生命線」を支えている。

【コスモ石油株式会社様 会社概要】

本社 東京都港区芝浦一丁目1番1号東芝ビル
創立 1986年4月
資本金 518億8,682万円(2000年3月)
売上高 1兆4,108億円(1999年度)
従業員数 2,048名(2000年3月)
事業概要 わが国第3位の石油精製・卸売会社。大協石油(株)、丸善石油(株)、および両社の精製子会社である旧コスモ石油(株)の合併により発足。1989年にアジア石油(株)も合併した。サービスステーション数6,105店。

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